096:拭(南葦太)
浸みこんで拭いとれない夕闇になんか知らんが痒いくるぶし
095:樹(南葦太)
季違いの脳を漏れ出す熱 冷えた右手で触れる深夜伸びる樹
094:担(南葦太)
実態がしょい込んでいる矜持には担保不足と笑うな 烏
093:条件(南葦太)
頑迷にならずに勝利条件を見直してみる気はないですか
092:童(南葦太)
画用紙に光を描くには影を描け 9割半は童貞だった
091:締(南葦太)
7月のざるうどんごと噛み締める喰ったものしか出てこないこと
090:舌(南葦太)
甘さとは何だか丸いイメージで触れるあなたの丸い舌先